この記事では「最近注目されているSDGsを知りたい」「SDGsの全体像をつかみたい」と考えている人におすすめの書籍を紹介します。
SDGsの全体像は書籍から
SDGsは、規模の大きな企業に勤めてる場合には、身近なワードとなっています。しかし、まだまだ多くの人に浸透しているとは言えません。というのも、SDGsの概念が大きすぎるのでぼんやりとしてしまうからです。
SDGs実現のカギは、世界が目指す未来に向けて、みんなが手を組み、ひとりひとりが行動を見直していくことです。
日本に暮らしている限り、一生わからなかったであろう貧困の現実を、世界各地で起きている環境汚染を、これまでよりも知ることができます。SDGsに関連する書籍を読むことで、アクションにつながり、世界の問題解決につながっていくはずです。
個人の力ではどうにもならないと思うかもしれません。それでも、知らないよりは知っている方がきっと良い。知ることで、どう動いたら良いかがわかってくるものです。
SDGsに興味を持ったら読みたい書籍5選
ここでは、初めてSDGsを学ぶ人におすすめの書籍を紹介します。
個人でできることから取り組むSDGs、一体何をしたら良いのか、まずはイラスト豊富な参考書で全体像を網羅的に把握してみましょう。新しい暮らしのスタイルが見えてくるはずです。
「SDGsな生活のヒント・あなたの物の使い方が地球を救う 」
気候変動と持続可能な開発に関する国際活動に、長きにわたり携わってきたタラ・シャイン氏(環境科学者)による著書。企業への指導のみならず、家庭生活におけるサスティナブル教育なども指揮しています。
本書内では、日常生活で使う100以上の品物を紹介。地球環境に役立つモノの使い方、考え方をわかりやすくシンプルに伝えてくれます。いま、私たちが居る場所からできることを、スタイリッシュに実行できるヒントが網羅されています。
本書の特長
- 身の回りのモノごとに「地球に負荷をかけない使い方」を科学的な裏付けとともに解説されている
- 専門用語ではなく読みやすい文章で「実行しやすい具体的な情報」が記載されている
- 環境問題に関連するトピックを取り上げたコラムページもあり、踏み込んだ内容を学べる
「数字でわかる! こどもSDGs 地球がいまどんな状態かわかる本」
こども食堂支援機構の代表理事をつとめる秋山宏次郎氏により監修された、大人も子供も読みやすいコンパクトな一冊。書籍売上の一部が、こども食堂関連の支援に使われているとのことです。
本書は、写真が豊富で、数字とデータを効果的に使い「世界のいま」「世界の現実」を知ることができる内容です。これまでの環境破壊や差別などを繰り広げてきた大人、未来の世界を担う子供がともにSDGsを考えるキッカケとなる一冊です。
本書の特長
- フルカラーで読み進めやすい
- 数字やデータが豊富な解説で、現状をイメージしやすい(例「電気がない生活をしている人が7億8900万人」「12人に1人は小学校に通えていない」)
- よみ仮名がついているから、子供だけでも読み進められる
「基礎知識とビジネスチャンスにつなげた成功事例が丸わかり! SDGs見るだけノート」
特定非営利活動法人サステナビリティ日本フォーラム理事をつとめる笹谷秀光氏(千葉商科大学基盤教育機構教授)による著書。ビジネスにつながる視点で書かれたSDGsの入門書です。
社会人がいま求められる情報が、スマートにまとめられています。SDGsがどのようにビジネスチャンスにつながるのかを考えたい人にぴったりです。
本書の特長
- イラスト図解により、視界から理解できる
- SDGsの基礎知識から企業戦略まで網羅性があり、全体像をつかめる
- チャプターごとに用語解説のまとめページがあり、論点整理に役立つ
「サステイナブルに暮らしたい ―地球とつながる自由な生き方」
環境系の翻訳を手掛ける服部雄一郎氏と、野草茶のブレンドを手掛ける服部麻子氏による、サスティナブルな暮らしが紹介されたエッセイ。
著者の考え方である「社会の仕組みのせいにしたり、個々人の使命感に期待したりするのではなく、ひとりひとりが無理なく、楽しんでできることを見つけて、続けていく」というスタンスが、そのまま写真と文章に表現されていています。
本書の特長
- 毎日の暮らしに取り入れやすいよう、具体的に書かれている
- 生活シーンの写真が随所に使われ、読み手が思わずアクションしたくなる
- 自然豊かな風景写真が豊富で、文章が苦手でも見て楽しめる
「エネルギーをめぐる旅――文明の歴史と私たちの未来」
JX 石油開発(株)で技術管理部長を務める古舘 恒介氏による著書。石油事業の上流から下流まで従事した経験が、見事に活かされた知見を広げる教養書です。いま知っておきたい「エネルギーの光と影」を、深く考えさせられる一冊です。
本書は、人類が共通で知っておきたい論点を、4部に区分けした読みやすい構成となっています。
第1部では、エネルギーと人類のかかわりの歴史が、わかりやすく解説されています。火の使用から石油使用にいたるまでの変遷など、人類がエネルギーとどう関わり、文明をひらいてきたのか、社会学や哲学などの学問的な視点も交えて書かれています。
第2部では、技術革新について、科学的な視点で解説がなされています。
第3部では、経済的・歴史的・科学的な見解から、エネルギー問題の課題を紐解きます。
第4部では、エネルギーと人類の付き合い方を、読者に訴えかける解説でまとめられています。これからの生き抜き方、社会のありかたを考えるキッカケとなる内容が詰まっています。
- 多角的にわかりやすく解説されている
- 専門知識をかみ砕き、だれもが理解しやすい言葉をつかって書かれている
- 理系・文系に関わらず読み進めやすい説得力のある文章
まとめ
この記事では、SDGs初心者が知りたい情報が詰まった書籍を紹介しました。
SDGs関連書籍といっても、方向性の異なるものがたくさん出版されています。常識を覆す考え方や、改めて心に留めたい知識に出会えるかもしれません。自分の好みにあった書籍をチョイスして、読書を通してSDGsの意識を高めていくのも良いですね。