ドーナツのような形で、さまざまな色がペイントされているバッジを見たことがある人も少なくないのではないでしょうか。
ブルーリボンバッジであれば拉致被害者救済、ピンクリボンであれば乳がん検診の早期受診などのシンボルといったように、そのバッジが何を象徴しているかをすぐに思い浮かべることができるものもありますが、最近よく見るようになったこのドーナツ状のバッジの存在とその意味をご存じではない方もいらっしゃると思います。
このバッジは、SDGsバッジと呼ばれるものです。
ここでは、このSDGsバッジについて詳しく解説していきます。
SDGsバッジとは
SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)には、17の目標があります。
SDGsバッジは、ドーナツ型のバッジにそれぞれのゴールを象徴するカラーをあしらったカラフルなバッジです。
最近では政治家やビジネスマンのみならず、芸能人なども身に付けているのを目にするようになりました。
このSDGsバッジの販売と作成を行っているのはニューヨークの国連本部で、日本国内でも国連の承認を得た販売者から、このSDGsバッジを購入することができます。
SDGsバッジには、同じデザインでもいくつかの種類があります。
それは針が付いているバタフライ式やタイタック式、キャッチを無くしてしまう心配がない安全ピン式、衣服に穴をあけることなく付けることができるマグネット式やクリップ式などで、自分の着用する衣服に合った種類のバッジを選ぶことができます。
SDGsバッジをつけている人はどんな人?
SDGsバッジを付けている人の多くは、前述したように政治家やビジネスパーソン、そしてまれに芸能人が付けていることもあります。
それ以外にも政府関係者や自治体、そして個人など多くの人がこのSDGsバッジを付けています。
しかしこのような人たちだけではなく、SDGsバッジは誰でも付けることができます。
SDGsバッジをつけている有名人
ここでは、SDGsバッジを付けている有名人の一部を紹介していきます。
のん
「カルピスウォーター」の第11代CMキャラクターや、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のヒロインを演じるなど、幅広い活躍を見せている女優です。
また女優業の傍ら、芸術家としても活動しています。
さかなクン
国立大学法人東京海洋大学の名誉博士と客員准教授を務めていて、メディアへの露出も多い有名な魚類学者です。
魚に対する研究を行ったり、そのために日常的にダイビングを行ったりするなど、海に関する深い知識を持っている著名人です。
アグネス・チャン
香港出身の歌手で、1998年に日本ユニセフ大使に任命されています。
日本ユニセフ大使に就任した後、これまでにタイ、南スーダン、東西ティモール、フィリピン、カンボジア、イラク、スーダンなど多くの国々を公式訪問し、現地の子どもの窮状を伝えたり、自身の著作で日本の平和に対する提言を行ったりしています。
たかまつなな
お笑いタレントであり、株式会社笑下村塾の創業者です。
株式会社笑下村塾は、「笑いで世直し」をモットーに、自分とは遠い存在であると思われがちな政治問題を「お笑い」を通して楽しく伝える企業です。
このような有名人が、SDGsバッジを付けています。
なぜつける?SDGsバッジをつける意味とは
SDGsバッジを付ける意味には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、SDGsバッジを付ける意味について解説していきます。
SDGsの浸透につながる
特に人と接する機会が多い人がSDGsバッジを付けると、さまざまな人の目にバッジが触れるようになります。
その中でSDGsバッジに興味を持つ人が現れ、人に聞いたりインターネットで調べたりするなどの方法でSDGsについての知識を身に付けるようになるということも考えられます。
またビジネスシーンにおいては、SDGsバッジを身に付けることでその企業や団体がSDGsへ積極的な取り組みを行っているというアピールをすることもでき、企業のイメージアップにつながります。
自分自身のSDGsに対する意識が高まる
SDGsバッジを常に身に付けておくと、鏡に自分の姿が映った際などにバッジも目に入り、そのたびにSDGsへの意識が高まるでしょう。
企業の意向としてSDGsバッジを身に付ける場合には、企業がSDGsに積極的に取り組む方針を取っているということを、社員一人一人が実感しやすくなります。
また社員全員が同じものを身に付けることで、社員同士の一体感が高まるという副次的な効果も期待できます。
カンバセーションピースとして
カンバセーションピースとは、会話の糸口になるもののことを言います。
もし、人と会ったときに相手も同じSDGsバッジをつけていたら、多くの場合相手のSDGsバッジに焦点を当て、SDGsの話題で盛り上がることができるのではないでしょうか。
プライベートにおいてもビジネスシーンにおいても、初対面の人と話す際には本題に入る前にアイスブレークとして最初にちょっとした雑談を挟むことがあります。
この際に天候や出身地など当たり障りのない話題が上がることが多いのですが、このときにSDGsバッジを付けていると、今やほとんどの企業が注目しているSDGsの話題で盛り上がることができる可能性が高くなります。
SDGsは全世界共通の概念なので、国際交流の場面でもSDGsバッジは会話の糸口になるでしょう。
SDGsバッジが買える場所と注意点
さまざまなシーンで活躍し、多くの人が身に付けているSDGsバッジですが、どこで購入することができるのでしょうか。
以下に、購入することができる場所を紹介していきます。
国連の関連ショップ
国連の関連ショップで購入すると、間違いなく本物のSDGsバッジが購入できるので、この方法が一番おすすめです。
ニューヨークの国連本部にあるギフトショップで販売されていますが、ニューヨークまで行かなくてもネットで購入することができます。
大手通販サイト
SDGsバッジは、インターネットを利用するほとんどの人が一度は利用したことがあるAmazonや楽天市場などの大手通販サイトで購入することができます。
joinsdgs
SDGsバッジは、「正規品で安心して購入できる、おしゃれなSDGsバッジを作る」というビジョンを掲げている、株式会社ルカコの「joinsdgs」で購入することができます。
SDGsバッジの偽物にご注意を
SDGsバッジは、残念ながら偽物も出回っています。
このような偽物を購入しないためには、「国連のSDGsロゴの使用に関するガイドラインに準拠し、国連から使用許諾を得たうえで制作・販売されているものかどうか」をチェックする必要があります。
まとめ
ここまで、SDGsバッジについて解説してきました。
SDGsバッジは、誰でも購入し身に付けることができます。
このSDGsバッジを身に付けることは、SDGs実現のための行動を積極的に行っていくという意思表示の意味があります。
このような意思を持たずにただ単に流行っているから、おしゃれに見えるからなどの理由で身に付けることは、避けたほうが良いでしょう。
このような理由でSDGsバッジを身に付けていると、SDGsは胡散臭いものなのでは?という悪いイメージを他に人に与えてしまいかねません。
SDGsバッジを身に付ける際には、自身もしっかりとしたSDGsへの知識を持っておき、なぜそのバッジを付けているのか、そのバッジにはどのような意味があるのかといった他者からの疑問に対してきちんと答えられるようにしておきましょう。