「SDGsトレイン」と聞くと、SDGsを効率的に実現させるための方法の名前なのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際はそうではなく、SDGsトレインは列車全体でSDGsの目標を啓発するために東急と阪急、そして阪神によって運行されている列車のことを言います。
ここでは、SDGsトレインについて詳しく解説していきます。
SDGsトレインとは
SDGsトレインとは、冒頭でも紹介したように東急グループと阪急阪神ホールディングスにより企画・運行されている電車です。
車体にはSDGsの17の目標がラッピングされていて、この電車を運行している会社がSDGsに積極的に取り組んでいることが可視化されるだけではなく、SDGsの存在そのものやその目標についてこの電車を利用する人に知ってもらうきっかけとするために作られ、運行しています。
また小さな子どもさんの中でも特に電車好きな方は、珍しいラッピングが施してあるSDGsトレインに興味を持つことが予想されるため、親子でSDGsについて知り、楽しく学ぶきっかけにもなるでしょう。
また、SDGsトレインはラッピングや社内の展示物でSDGsの認知度を広めるだけではなく、最新の省エネ車両であり、走行に必要な電力の100%を水力などの再生可能エネルギーで賄っています。
夏休みの宿題には、ほとんどの小学校で「自由研究」という課題が課せられます。「自由研究」とは何について研究したり調べたりしてみ良いので、逆に何を調べればいいか迷うお子さまや親御さんも多いと思います。そこで、自由研究のテーマにS[…]
SDGsトレインの目的
現在ではSDGsという言葉の認知度は徐々に広がってきていますが、その内容や自分の生活にどのような影響を与えるかということをしっかりと把握していない方も少なくありません。
そのためSDGsの認知度の向上を図ることはもちろん、SDGsトレインを運行している企業や自治体、団体のSDGsの17の目標に向けた具体的な取り組み(アクション)を多くの人々に知ってもらうことで、その取り組み自体の持続性が高まり、困難な課題にも共に立ち向かうための共創につながります。
また日常的に使用する電車という公共交通機関は、一度に多くの人を移動させることができる地球にも優しい乗り物です。
また、駅に雨水を貯める場所を作ることで大雨による浸水を防ぐことができるため、安心して暮らすことができるまちづくりを行うことができ、SDGs目標11の「住み続けられる街づくりを」の達成に貢献することができます。
SDGsトレインの種類
SDGsトレインは、関東では東急東横線・田園都市線・世田谷線、関西では阪急神戸線・宝塚線・京都線、阪神本線・阪急なんば線で運行されていています。
東急のSDGsトレインは、東急のSDGsトレインが、乗客の皆様とともに美しい未来へ走っていきますようにという願いを込めて、「美しい未来へ号」と名付けられました。
この美しい未来へ号の外装ラッピングには、SDGsの理念と長年にわたって東急グループが心を尽くして取り組んできた活動を紹介した展示物が掲示されています。
東急が運航するSDGsトレインのラッピングは、その展覧会の扉と考えSDGsを象徴している17の目標のカラーを使用し、きらきらと光が反射するモザイク模様がデザインされています。
阪急阪神ホールディングが運航するSDGsトレインは、阪急阪神ホールディングスがもともと行っていた社会貢献活動である「阪急阪神未来のゆめ・まちプロジェクト」発足10年を記念して「未来のゆめ・まち号」と名付けられました。
未来のゆめ・まち号の外装は、SDGsの目標をイメージするさまざまな人や生き物たちが、より良い地域や社会について願いながら、未来へ向かってパレードしていく様子が描かれていて、阪急阪神未来のゆめ・まちプロジェクトのシンボルマークを描いたウマカケバクミコ氏がデザインしました。
SDGsの17の目標を、親しみやすく表現したデザインになっています。
SDGsトレインの運行予定
東急グループは、阪急阪神ホールディングス株式会社と協働し、SDGs達成に向けた多様なメッセージを発信する特別企画SDGsトレインを2023年9月より運行を開始し、2022年9月まで運航する予定でしたが、その期間は2026年3月末までと大幅に延長され「アクション」「共創」をテーマに車体ラッピングデザインや車内の掲出物もリニューアル、さらに運航路線も目黒線・東急新横浜線が追加され5路線に拡大されることになりました。
またもう一つのSDGsトレインである阪急阪神ホールディングスが運行する「SDGsトレイン未来のゆめ・まち号」は、2019年5月より運行を開始しており、2025年の「大阪・関西万博」までの継続運行を予定しています。
SDGsトレインへの反応
SDGsトレインに関心を持つ人には、多くの人がいます。
ここでは、Twitterからその一部を紹介していきます。
おはようございます🙂トップナンバーが多く活躍する神戸線系統ですが1000FはSDGsトレインとして活躍しており、ラッピングとヘッドマークでより特別感を感じられます😃🚋#阪急 #阪急電車 #阪急1000系 #1000F #トップナンバー #SDGsトレイン #ラッピング #ヘッドマーク #特別感 #特急 #阪急神戸本線 pic.twitter.com/lMWCxCanhv
— Yoshi@LC5820 (@YLc5820) April 22, 2023
2023/4/30
06K 2150f(SDGsトレイン)
本日より新SDGsトレインの運行を開始しました。ラッピング期間は2026年3月末までの予定です。
2130fよりもカラフルですね。 pic.twitter.com/iz62QSfQC2— 9007 (@Yokohama_5120) April 30, 2023
2023/04/24
東急5050系版(5175F)SDGsトレイン運転開始 pic.twitter.com/iA6SoHuojf— りゅーN (@LyuN_CPS) April 24, 2023
やはりもともと電車好きの方が多いようですが、特にラッピングに興味を持つ方が多いようです。
それだけではなく、次はその区間を走るのかといったことに関する話題も見られます。
さまざまな形で注目を集めるSDGsトレインは、今後もSDGs啓発のために走り続けます。
まとめ
関東と関西を走るSDGsトレイン。
車両本体のラッピングや内部の展示をリニューアルしながら、今後期限を迎えるまで走り続け、SDGsの啓発やSDGsについて考えるきっかけを人々に与え続けていきます。
新たな路線にも乗り入れを行うため、さらに多くの方の目に留まるようになるでしょう。
SDGsトレインは、多くの人の目に留まることでSDGsに関する関心を集めたり、車内の展示物により自分の生活にSDGsがどのように関係しているかを知ったりすることができます。
このSDGsトレインに乗車した際には、外観だけではなく車内の展示物にも目を通し、SDGsについての理解を深めるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。