フェアトレードって聞いたことありますか?街中で見かける機会が増えましたが、いまいち理解していない人も多いのでは?
今回はフェアトレードの仕組みや取り扱っている企業を紹介していきます。フェアトレードの商品を購入することで、生産者の生活を助けることができます。
フェアトレードとは?
開発途上国で生産者や環境を守るためにできたシステムです。日本をはじめとする先進国では様々な日用品や食品が安く販売されています。その対価として、生産者が正当な対価を受け取れないことや、安く生産するために環境に悪い薬品を使用しているなどの問題が発生しています。
生産者が経済的・環境に優しい商品を作っていくためには、正当な取引のサイクルを作ることが重要です。
「フェアトレード」は、開発途上国で生産された製品や原料を正当な価格で継続的に購入することで、生産者や労働者の生活改善・発展・自立を目指すことに繋がります。1974年頃にアメリカの国際団体が、プエルトリコの女性たちが作った手工芸品をアメリカで販売したことから始まったと言われています。その後、手工芸品だけでなくコーヒー豆やチョコレート・バナナなどの食品も増えてきました。
2016年段階で73カ国で行われており、現在でも持続可能な貿易を行うために拡大しています。製品は、食品だけでなくスパイスやワイン、コットンなど1,400を超えるものが対象となっています。
気軽に参加できるフェアトレードの支援
ここからは、私たちの身近な企業が行っているフェアトレードを紹介していきます。
スターバックス
大手コーヒーチェーンのスターバックスは2015年4月から、ほぼ全ての提供するコーヒーをエシカル(倫理的)に調達しています。10年以上にわたり、4大陸20カ国以上100万人以上のコーヒー生産者の生活環境の改善を行っています。
私たちがスターバックスのコーヒーを買うことで、生産者にも公正な利益が入るようになっています。
イオン株式会社
イオンは、持続可能なカカオの調達に向けた取り組みとして、プライベートブランドで販売されている全てのチョコレートを持続可能な方法で栽培されたものを使用しています。2002年に「日常生活を国際貢献と結びつけるパイプ役になって欲しい」というお客様の声から、フェアトレードでの調達が始まりました。
株式会社ローソン
コンビニ大手のローソンは、フェアトレードを進んで行っている企業の一つ。2019年3月に社内にSDGs委員会を設立し、事業活動に置いて社会課題の解決に繋がる取り組みを進めています。ローソン店内のMACHI cafeで販売されているコーヒーは、環境に配慮してレインフォレスト・アライアンス認証を取得している農園の豆のみを使用しています。この認証は、1987年に設立された国際的な非営利環境保護団体です。環境保全や労働環境の厳しい基準を満たした農園が受け取れる認証となっています。() また、2021年10月から国際フェアトレード認証を取得したカカオを使用した製品が販売されました。環境に配慮した製品を買うことで、SDGsの参加にも繋がります。
認証については以下の記事もご覧ください。
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People Tree
ピープルツリーとは、世界フェアトレード連盟が認証するフェアトレード団体です。30年以上にわたり、エシカルで環境に優しいフェアトレードファッションを作り上げています。ファストファッション業界は、服やアクセサリーを安く販売できる代償として、生産者の労働環境に悪影響を与えています。服を作る人たちの人権や労働環境、環境や汚染を守るために活動しています。
世界中の小規模カカオ農家の支援を行いチョコレートも販売しています。生産者の生活が成り立つように、30%〜50%の代金を前払いしています。農家の人々が金利の高いところから借金せずに自立して生活できるよう、持続可能な栽培を後押ししています。また、カカオ以外の生産方法や、農薬や化学肥料を使わない有機農法の推進などの教育も行っています。
ピープルツリーのチョコレートは、油脂成分がココアバター100%です。そのため、気温の高い時期には、販売することができないので秋冬限定となっています。原材料から、本物を使って生産していることがわかる証となっています。寒くなってきたら、生産者を応援する気持ちで手にとってみましょう。
まとめ
今回は、フェアトレードについて紹介しました。企業は利益だけでなく、生産者の支援も行っていると思うと応援したくなりますね。今回挙げた企業は、フェアトレードを行っている企業の一部です。ぜひ普段利用している製品がどのように調達されているか調べてみてください。生産者を守ることに繋がります。