「あなたと、コンビに、ファミリーマート」というキャッチコピーで有名なファミリーマート。最近、SDGsに貢献した活動に注目が集まっています。
とはいうものの、どんな活動をしているのかと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ファミリーマートのサステナビリティについてたっぷり紹介します。
環境保護だけではなく、貧困や飢餓、教育や多様性における問題解決に取り組んだ事例を知ることができます。ぜひ最後までお読みください。
ファミリーマートのサステナビリティとは?
ファミリーマートは、「with Sustainability!」という想いをもって、社会貢献に努めています。誰もが安心して過ごせる社会になるような地域貢献をすることを目指しているそうです。
重要課題として、以下の5つを挙げています。
- 環境配慮を通じた「地域と地球の未来」への貢献
- 人に寄り添う地域活性化拠点としての進化
- 「便利で豊かな生活」を実現する安全・安心な商品・サービスの創出
- お取引先とともに持続可能なサプライチェーンを追求
- 働きがいのある組織風土・人づくり
家の近くにあるコンビニを中心に、世代を問わずすべての人が、自分らしく、よりよく暮らせる町づくりは、SDGs目標「11.住み続けられるまちづくりを」につながっているといえるのではないでしょうか。
では、具体的にどのような取り組みを行っているのでしょうか。続いては、詳しい事例を解説します。
環境を守る!温室効果ガスの削減
ファミリーマートは、2030年及び2050年に向けた中長期目標として「ファミマecoビジョン」を策定。環境問題の解決に努めています。
「ファミマecoビジョン」の具体的なプロジェクトは以下の通りです。
- 温室効果ガス(CO2排出量)の削減
- プラスチック対策
- 食品ロスの削減
この3つのテーマを軸に、中長期的な数値目標を設定し、目標達成に向けた取り組み推進を目指しています。
①温室効果ガス(CO2排出量)の削減
店舗運営に伴う二酸化炭素を、2013年対比
- 2030年までに50%削減
- 2050年までに100%
という数値目標を設定しました。
目標達成に向けて、省エネ機器の導入により、店舗の電気使用量を抑制し、二酸化炭素の削減を進めています。
②プラスチック対策
商品の容器に、環境に配慮した素材の使用割合を増やすことを目指しています。今は、容器にバイオナスプラスチックや再生PETを配合することに取り組んでいます。「2030年までに60%」「2050年までに100%」の割合を目指していました。
消費者としても、エコなパッケージの商品の方が買ってよかったとより感じられるのではないでしょうか。
③食品ロスの削減
食品ロスの削減にも取り組んでいます。2030年までに2018年度の食品ロスの50%カットが目標です。商品の発注精度を向上させたり、商品を長期保存できるように改良したりすることで、推進に努めていました。
どれも具体的な数値目標を掲げて、行動しているのが評価すべき点といえます。
参照:ファミリーマート|ファミマecoビジョン2050(環境の中長期目標)
飢餓をゼロに!フードドライブ
「ファミマフードドライブ」を実施しています。家庭で余った食品を持参すると、支援が必要な方へ届くという仕組みです。
これは飢餓対策に大きく貢献しています。受付可能な食品条件は以下の通りです。
- 賞味期限まで2ヶ月以上
- 常温保存が可能
- 未開封の食品
缶詰、乾物、インスタントやレトルト食品、お茶やコーヒー、調味料などが対象になっていました。
一年間で、全国の実施店舗から集められた食品は「19.6トン」。これは、約36,000食分に相当します。
自分にとって不要な食品が、誰かの心とお腹を満たしてくれると思うと非常にやりがいを感じるのではないでしょうか。コンビニで簡単にできるのも嬉しいポイントといえます。
貧困をなくす!子ども食堂
ファミリーマートは、子ども食堂の運営も行っています。「ファミマ子ども食堂」とは、店舗のイートインスペースを活用し、食事を安価で提供しているものです。
参加費は以下の通りです。
- 未就学児:無料
- 小学生:100円
- 大人:400円
「楽しく食事ができる場所」「地域との交流の機会」になることで、地域の活性化も期待されています。食事の提供だけではなく、レジ体験や店内の見学も行っていました。
家の近くに安心できる居場所があるというだけで、救われる子どもは多いのではないでしょうか。
質の高い教育を!子ども店長
「子ども店長」とは、子供がファミリーマートでおしごと体験できるプログラムです。楽しみながら社会の仕組みや働きがいを学べます。参加した子どもや保護者からも好評だそうです。
具体的な内容は以下の通りです。
- 商品の陳列
- 店内体験
- レジ体験
- 店内の裏側を見学
- 清掃
など普段体験できないものばかりです。体験を通して学ぶことは、子どもの教育にとって価値があるといえるのではないでしょうか。
豊かな海を!プラスチック削減
豊かな海を守るために必要なのが、プラスチック削減です。ファミリーマートは、パッケージに使う素材を変更したり、サイズを縮小したりするなどして、プラスチック使用量を減らす努力をしています。
- パウチサラダのサイズ縮小
- 軽量化スプーンや生分解性プラスチック製スプーンの導入
- マドラー本体の木製化
- スープやパスタ容器の環境配慮型容器へ変更
- おむすびの包材をバイオマス素材へ変更
などが挙げられます。一つひとつをみると小さな変化でしかありません。けれども、チリも積もれば山となるという言葉があるように、全体でみると大きな貢献といえます。
働きがいも経済成長も!ダイバーシティな働き方
SDGsに貢献した商品提供だけではなく、労働環境の改良にも力を入れています。
特に印象的だったのが、同性パートナーへの福利厚生の適用です。2022年7月1日から社内規定を変更し、同性パートナーにおいても配偶者であることを認めました。社内制度や福利厚生が適用されるようになったのです。
一人ひとりの人権を尊重した環境は、心理的安全性にもつながります。SDGsの「だれ一人取り残さない」という理念を体現した事例といえるのではないでしょうか。
参照:ファミリーマート|同性パートナーにも社内制度や福利厚生を適用
まとめ
ファミリーマートをSDGsの視点でみると、環境や社会にやさしいコンビニであることが明らかになりました。
- 温室効果ガスの削減
- プラスチック削減
- 食品ロスの削減
- フードドライブ
- 子ども食堂
- 子どもの店長(キャリア教育)
- 多様性を認めた労働環境の整備
など、幅広く取り組んでいます。また、気候変動対策については、具体的な数値目標を掲げ、できることから着実に実施しているのが印象的でした。
どれも家の近くにあるというコンビニの強みを生かした地域貢献といえます。
地域のつながりが希薄化している今だからこそ、住み続けられる町づくりへの貢献は非常に価値ある取り組みといえるのではないでしょうか。