SDGsの第一歩は「日清カップヌードル」から
身近にあるもので、あまりお金や時間をかけずに、SDGsを実践してみたいという方は、ぜひ、スーパーやコンビニに行ったときに「日清カップヌードル」を手にとってみてください。
じつはこんな身近なカップヌードルにも、たくさんのSDGsな取組みが詰まっています。
あなたのライフスタイルに合った無理のない SDGs を始めてみませんか。
日清カップヌードルのSDGs
2021年。カップヌードルの発表から50周年をむかえた日清食品が、新たにはじめた2つの地球環境に配慮した取組みが注目をあつめています。
ひとつは、カップ容器に「バイオマスECOカップ」を採用し、CO2の削減に取り組んでいること。
これによって、SDGsの13番目のゴール「気候変動に具体的な対策を」を実現しています。
すこし掘り下げていうと、従来の「発泡ポリスチレン」は、石油を原料としており、作るときも、焼却するときにもたくさんのCO2を排出していました。
それを、紙を原料とする植物由来の「バイオマスECOカップ」に変えることによって、CO2の発生を大幅に抑えることができるようになったのです。
もう一つは、Wタブの採用により、フタ止めシールを廃止し、廃プラスチックを33トン削減したこと。
これにより海をさまようプラスチックゴミの削減に大きな期待が持てます。
こちらは、SDGsの 14番目のゴール「海の豊かさを守ろう」に当てはまりますね。
このように環境に配慮し生まれ変わった「日清カップヌードル」を食べることによって、あなたも 企業とともに SDGs の第一歩を踏み出してみてみはいかがでしょうか。
おいしい食べ物には、国境はない
カップラーメンや、インスタントラーメンといった一大産業を築きあげた日清食品は、前述したパッケージの改良により、大きな環境配慮を実現していますが、じつはSDGsに対する取組みはそれだけではありません。
創業者の安藤百福は「食の大切さ」を、自らの経験からこう残しています。
ー飢えれば豚になる。人間にとって食べ物ほど崇高なものはないという強い思いに打たれたー
これは戦後の混乱の中、無実の罪で留置所に収監された安藤が、極限の飢えから、汚れた水や冷えた麦飯で腹を満たすようになったとき、食が人間生活にもっとも必要なものだという考えに目覚めたことをあらわしたものです。
飽食ともいわれる現代の日本で暮らす私たちには、飢えというのはなかなか想像の及ばないところですが、安藤百福はこの経験をもとに、食べものを安定的に食べられる安心感が、世界の平和につながると確信し、初代インスタントラーメンであるチキンラーメンの開発に励んだそうです。
このチキンラーメンのコンセプトは、じつは意外かもしれませんが、栄養価の高い食事を簡単に、安定して供給できるようにと開発された栄養食品なんです。
インスタントラーメンというと、健康に悪そうというネガティブなイメージがつきものですが、安藤百福が会社の昼食時には、チキンラーメン・ミニを小鉢に入れて吸い物がわりにし、96歳まで現役を貫いたことから、何を食べたかではなく、食べ方の問題なのかもしれませんね。
そんな安藤百福が初代会長を務めた「世界ラーメン協会」は、貧困、災害、紛争などで飢餓的な状況にある人々にインスタントラーメンを無償提供することにより、世界規模の人道的な支援を行ってきました。
これはまさにSDGsの2番目のゴール「飢餓をゼロに」に該当しますが、この活動はSDGsという言葉ができるずっと昔から行われていたことというから驚きですね。
まとめ
このように、数珠つなぎにSDGsを実践する企業というのは少なくありません。大きな企業だけではなく、地方自治体や町の工務店など、規模を問わず多くの人たちがSDGsに注目し取り組んでいます。
なにも食糧を自給したり、電力をオフグリッドするなど大がかりなことをすることだけがSDGsではありません。
あなたのライフスタイルに合った、無理のない”持続可能な”ことから始めましょう。
やるべきことは、そこら中にあります。