プラスチック削減!おくすりシートリサイクルプログラムとは?

人の命や健康を守るために欠かせないくすり。実は、薬を飲んだ後に出るおくすりシートの活用方法があるのをご存知でしょうか。

今回は、プラスチック削減に貢献する「おくすりシートリサイクルプログラム」について解説します。おくすりシートをリサイクルすることが、循環型社会の構築や海の豊かさを守ることにつながる理由も紹介します。

さらに、SDGsの目標との関係についてまとめました。おくすりシートリサイクルプログラムの魅力を探っていきましょう。

おくすりシートリサイクルプログラムとは?

おくすりシートリサイクルプログラムとは、錠剤やカプセルなどのおくすりシート(PTPシート)を回収し、資源としてリサイクルする取組みです。第一三共ヘルスケアとテラサイクルジャパン合同会社がともに実施。横浜市の協力のもと、2022年10月から開始しました。

横浜市内の一部の薬局やドラッグストア、公共施設や病院などに回収を呼びかける「おくすりシート くるりんBOX」を設置。だれでも気軽に参加可能です。

さらに参加者は「おくすりシート」の回収量に応じて、社会貢献できる仕組みも隠れています。

  • 教育機関やNPOなどへの寄付
  • リサイクル原料から作られた植木鉢に交換
  • SDGsを楽しく学ぶアイデアブックに交換

このような消費者参加型の活動としては日本初といわれています。

回収対象となるおくすりシートは、第一三共ヘルスケアの製品に限りません。

  • 薬局やドラッグストアなどで購入した薬
  • 病院やクリニックで処方された薬のシート

このようにシートであればすべてが対象です。ただし、中身が入っているものは回収できません。ご注意ください。

どうして、おくすりシートをリサイクルする必要があるのか?

とはいえ、おくすりシートをどうしてわざわざ回収するのかと疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

たしかに、おくすりシートは1シート1gほどしかありません。けれども、国内だけで年間13,000トンが生産されています。さらに高齢化が進むにつれ、その使用量は増加すると見込まれているのが現状です。

しかし、必要不可欠な医薬品であるため、薬自体を減らすことは現実的に不可能。またペットボトルや食品トレイのようなリサイクルの仕組みが整っていないのも課題として抱えています。

おくすりシート自体を削減することは難しくても、シートのプラスチックとアルミニウムを分解すれば、廃棄物ではなく資源として活用できます。それぞれをリサイクルすれば、新たな製品へリサイクル可能です。

これまで当たり前のように廃棄されてきたおくすりシートをリサイクルすることは、新たな資源を確保するチャンスといえるのではないでしょうか。

参考:消費者庁

プラスチック削減でSDGsへ貢献!

おくすりシートを回収することは、プラスチック削減に大きく貢献します。これは、SDGsへの貢献につながります。では、具体的に何番の目標とかかわっているのでしょうか。

目標12.つくる責任つかう責任

ごみを出すことを防いだり、減らしたりすることは、持続可能な社会の実現には欠かせません。とくに、生産者も消費者も、リデュース、リユース、リサイクルに取り組むことが大切です。

おくすりシートの回収は、リサイクルの実践となるため、目標12への貢献につながります。

日本で排出されるプラスチックごみは、年間約9,400千トン。プラスチックの廃棄量は世界2位ともいわれています。

資源の生産性を高め、循環型社会を構築するためにも、おくすりシートのリサイクルは課題の解決に貢献できるといえるでしょう。

出典:プラスチックごみ問題の現状|消費者庁

目標14.海の豊かさを守ろう

プラスチックごみの削減は、海の豊かさを守ることにもつながります。

私たちが使っているペットボトルやビニール袋などのプラスチックごみは、年間900万〜1400万トンも海へ流出中。このペースで廃棄され続けると、2050年の海は魚よりもプラスチックごみの方が多くなると懸念されています。

プラスチックごみは自然の力で分解するのが難しいです。長期間、海の中を漂うため、海洋汚染に大きく影響します。さらに魚や鳥など動物たちの誤飲も引き起こす危険性が高いです。

おくすりシートをリサイクルし、廃棄量を減らすことは、海の命を救うことに貢献しているといえるでしょう。

今後は横浜市外での実施も検討中!

おくすりシートリサイクルプログラムは、横浜市内がメインとなっています。

  • 病院
  • 薬局
  • 地域ケアプラザ
  • ドラッグストア

協力者側の話を聞くと、最初よりも回収量が増えているケースが多いです。これは、多くの方がプログラムの思いに賛同し、興味を持っている現れであるといえるでしょう。

横浜市内で高く評価されてるおくすりシートリサイクルプログラムは、これから活動拠点を広げることが検討されているそうです。進展があれば、またご報告します。

個人でできる!プラスチック削減の3ステップ

おくすりシートリサイクルプログラムに参加するのが難しい方が多いのではないでしょうか。けれども、これをきっかけにプラスチックを削減しようと意識を高めることができます。

最後に、簡単にプラスチックごみを削減するアクションをまとめました。

ステップ1:プラスチックを選ばない

まずは、プラスチック製品を選ばないように意識しましょう。プラスチック製品をゼロにすることは難しいですが、意識を変えることが大切です。

  • 紙やビン、アルミニウムなどリサイクルできる素材のものを選ぶ
  • 量り売りを利用する
  • 使い捨てを買わない
  • マイタンブラーを使う
  • エコバッグを使う
  • ビニール袋やカトラリーを断る

このように、今の自分にできることから始めてみてください。

ステップ2:リサイクルに協力する

次は、リサイクルに協力しましょう。おくすりシートのように、プラスチックでもリサイクルできるものは多くあります。

捨てる前に資源として活用できるのでないかと一度考えることも大切です。一つ一つの選択が未来を変える力になるかもしれません。

忙しいときは、ごみの分別が面倒だと感じることもあると思います。けれども、ごみを減らすためには、リサイクルが不可欠です。

ごみの分別を習慣化して、自治体のルールに従いながらリサイクルに協力しましょう。

ステップ3:くり返し使用する

プラスチック製の商品をすぐに捨てるのではなく、くり返し使用することも大切なアクションです。

大切に使用したり、メンテナンスや修理したりしながら、長く使うことを心がけましょう。

まとめ

おくすりシートリサイクルプログラムとは、おくすりシートを回収し、リサイクルする取り組みです。

おくすりシートの原料となるプラスチックは、海洋汚染の原因。使用後のおくすりシートを廃棄物ではなく資源として活用することは、海の豊かさを守ることにもつながっています。

これまで当たり前の廃棄されていたものを資源として活用する発想は、循環型社会の実現に欠かせない視点であるといえるでしょう。またこのようなおもしろいリサイクルプログラムをきっかけに、環境意識の高まりも期待できます。

ぜひ、企業や家庭で廃棄しているプラスチックごみの中で再資源化できるものはないのか考えてみてください。

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