プラスチック使用量世界2位の日本。プラスチックを考える

皆さんはプラスチックについて、どのような印象があるでしょうか?「便利なもの」「使い捨て」「環境に悪い」など、様々な意見があると思います。今回は、プラスチックゴミの現状とSDGsに向けて日頃からどのような活動ができるのかを解説していきます。意識を少し変えるだけでも、環境への負担を減らすことに繋がります。

プラスチックゴミの現状

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実は、世界中に1億5000万トンもの量が海に漂っているというデータがあります。その約6割が街中からのプラスチックゴミです。プラスチックは、自然に分解されることがなく海に溜まり続けてしまいます。そして、毎年800万トン(ジェット機5万機相当)のプラスチックが新たに排出されています。

しかし、プラスチックの生産量は過去20年で50倍にまで増加しています。なぜこんなにも生産されたのでしょうか?一つの理由として、消費量の増加です。特にアジアでの「人口増加→消費量の増加→製品の増加」という流れから、洋服や雑貨・ペットボトルなどの製品本体だけでなく、製品を包装するためのビニールや容器なども多く生産されました。

また、プラスチックは安価に生産できるため、リサイクルするよりも使い捨ての方がコストが低いです。そのため、リサイクル率は約9%となっています。

海に流れ着いたプラスチックゴミは、海洋生物への影響も大きくなっています。近年では、カメや魚が餌とプラスチックを間違えて飲み込んでしまい死につながるケースや、海上に浮かんでいるゴミを魚だと勘違いして鳥が食べるケース、体にビニール袋や網などが絡まってしまうなどの問題も多発しています。

そして2050年には海洋ゴミが海洋生物を上回るという予測も報告されています。一刻も早くプラスチック製品の使用を控えるとともに、ゴミの排出を抑える必要があります

プラスチックによる人体への影響

海に流されていく間に、波や紫外線・熱などの影響を受けて、細かく粉砕されます。5mm以下の「マイクロプラスチック」という目に見えないほどの粒子になります。マイクロプラスチックは、数百年以上自然界に残ると言われています。一番の問題点として、細かすぎて取り除くことが難しいことです。

最近の研究では、世界中の塩の中にマイクロプラスチックは含まれていることや生まれたばかりの子供にもマイクロプラスチックが見つかったという例が報告されています。不幸なことに十数年の間に起こった問題のため、人体への影響がまだ不明です。

プラスチックに頼らない取り組み 3選

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日本はプラスチック生産量、世界3位です。そして使用量は世界2位ととても高い水準です。一人一人のプラスチック量を減らす取り組みについて考えていきたいと思います。

1 Loop

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Loopは「グローバルな再利用エコシステムの構築」をビジョンに掲げているアメリカで始まったサービスです。ブランド、小売店や運送会社などの会社とともに、便利で気軽に参加ができる再利用のためのエコシステムを提供しています。日本では、サービスの運用は始まったばかりで、現在は一部の地域のみ利用することができます。住んでいる地域で利用できる場合は、ぜひ参加してみてください。

2 マイボトル・給水所の利用

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毎日何気なく買ってしまうペットボトル飲料をマイボトルに変えてみませんか?マイボトルは、環境に優しいだけでなくお財布にも優しいです。一日100円でも毎日買ったら3000円。1ヶ月でマイボトルの元が取れる計算になります。(水道代や中身代除く)

また、中身がなくなったら給水できるサービスがあるのをご存知ですか?
無印良品では、マイボトルでの給水スポットを設けている店舗があります。

そして Mymizuという日本初給水アプリを利用することで、今いる場所から給水させてくれる場所を見つけることができます。アプリと飲食店が提携しているため、気軽にマイボトルの中身を満たすことができます。

3 ビニール袋を使わない(マイバックや傘カバー)

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日本でもレジ袋の有料化が進み、マイバックを持って買い物にいく習慣がついた方も多いはず?実は、買い物以外にもビニールをもらう場所があるんです。それは、雨の日の傘入れです。ついついお店に入る時に貰ってしまいがちですが、自分の傘入れを持ってみるのはいかがですか?洗濯することが可能なので経済的で環境にも優しいです。

まとめ

プラスチックの現状から環境への影響、私たちができることを紹介してきました。プラスチックは便利な反面、数百年自然に残ることや生物に影響するなどの問題があります。私たちの行動一つで、将来の地球を守りましょう。

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