太陽光発電は地球にやさしい?メガソーラーが抱える問題点とは

SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」を実現するためには太陽光の活用は欠かすことができないものです。

日本の中でも特に郊外やへき地に行ったことがある方の中には、ソーラーパネルが一面に敷き詰められている光景を目にしたことがある方もいらっしゃると思います。

このような大規模な太陽光発電所を、メガソーラーと呼びます。
メガソーラーは広範囲にソーラーパネルを敷き詰めて太陽光発電を行うため、大量の電力を発電することができますが、一方でデメリットや今後の課題も抱えています。

ここではメガソーラーとは何かといったことや、メガソーラーが抱える今後の課題などについて解説していきます。

メガソーラーとは

メガソーラーとは、発電する電力の規模が1,000kW以上の大規模な発電を行うことができる太陽光発電システムのことを言います。
一般的な家庭用太陽光発電システムの発電量は10kW未満であるため、メガソーラーはその100倍の規模のものとなります。
メガソーラーを設置するためには広大な土地が必要となるため、個人が設置している例はほぼ無く、主に企業や自治体が運営しています。

1,000kW以上のメガソーラーを設置するためには、一般的に約2ヘクタールの土地が必要となります。
サッカーのフィールドが約1ヘクタール(100メートル×200メートル)であることから、メガソーラーを設置するために必要な2ヘクタールという土地の広さがご想像頂けると思います。

メガソーラーのメリット

メガソーラーを設置するメリットには、以下のようなものがあります。

土地を有効活用することができる

メガソーラーの設備は、建築基準法における建築物または工作物に該当しないため、用途地域の制約を受けません。
そのため、家や倉庫などの建物を建てることができないなどの理由で今まで利用できなかった土地が太陽光発電に向いた土地であれば、メガソーラーを設置して土地を有効活用することができます。

また、利用方法はあっても需要が少ない郊外やへき地など使い勝手が悪い場所にある土地であっても、有効に活用することができます。
さらに、大きな工場などの屋根など今まで活用できていなかったスペースを有効活用するために、メガソーラーを導入することもできます。

地球環境にやさしいクリーンエネルギーを作ることができる

メガソーラーは太陽光を利用して発電を行うため、二酸化炭素を排出せずにクリーンなエネルギーを生み出すことができます。

現代では地球温暖化問題が深刻化していて、二酸化炭素の排出量を削減することは地球上のあらゆる国や地域において急務とされています。
メガソーラーを利用することで、化石燃料を使用する火力発電による発電量の割合を減らし二酸化炭素の排出量を削減することができます。

大規模な太陽光発電を行うことにより低コストで発電することができる

太陽発電設備は、一般的にその規模が大きくなればなるほどkWあたりに必要な初期費用が安くなります。
そのため、家庭用太陽光発電などの小規模な太陽光発電システムよりも規模が大きいメガソーラーのほうがkWあたりの初期費用を低く抑えることができ、安価な電力を作り出すことが可能になります。

他の発電方法を比較してトラブルが起こる可能性が低い

メガソーラーは、石油や石炭等などの化石燃料を使用する発電や原子力発電、バイオマスや風力、地熱による他の再生可能エネルギー発電などと比較しても、トラブルを起こす可能性が低く、安全に運用することができます。

メガソーラーのデメリット

メガソーラーのデメリットには、以下のようなものがあります。

メンテナンスを定期的に行う必要がありその都度費用が掛かる

メガソーラーは広大な土地に多くの太陽光パネルを設置したり、パワーコンディショナを分散して設置したりする必要があるため、パネルなどの部品が故障した場合、故障した部分を探し出すのに時間がかかってしまいます。

また、メガソーラーは大規模な設備であるため太陽光パネルが数枚程度故障してしまった場合には、故障に気付かないこともあります。

メガソーラーは太陽光パネルに付いた鳥のフンなど発電を阻害する汚れを清掃したり、雑草が伸び太陽光パネルに影を落として日光を遮ることが無いよう周囲の除草を行ったりといったメンテナンスに手間と費用が必要となります。

近隣住民とトラブルになる可能性がある

メガソーラーを設置する場所によっては、近隣の住民とトラブルが起こってしまう可能性があります。

特に多いのが、「メガソーラーによる景観の破壊」です。
それ以外にも「メガソーラーを山肌に設置したせいで土埃が舞うようになった」、「太陽光パネルやフェンスが風で飛ばされる危険がある」といったものもあります。

このようなトラブルを防ぐためにも、メガソーラーを導入する際には近隣住民とのトラブルが起こりにくい土地を選定する必要があります。

山林にメガソーラー発電所を設置した場合に土砂崩れなどのリスクが上がる可能性がある

メガソーラーは太陽光により発電を行うため、太陽光パネルなどの部品が屋外にむき出しの状態で設置されているため、他の再生可能エネルギー発電システムと比較して自然災害に弱い設備です。

特に近年では、異常気象による強力な台風や線状降水帯による大雨などで起る洪水、またこれらに伴う土砂崩れなどのリスクが高くなってきているため、動産保険をかけておくなどの方法でリスクを軽減しておく必要があります。

メガソーラーの今後の課題

メガソーラーはクリーンエネルギーを大量に生み出すことができる発電装置ですが、そのシステムには課題も残っています。
ここでは、メガソーラーの課題について解説していきます。

技術面

メガソーラーは、太陽から得られる光エネルギーを電力に変換するという仕組みで発電を行います。
この性質上天候の影響を非常に受けやすく、また夜間は発電を行うことができません。

メガソーラーにより十分な電力を供給できない場合、電力会社はバックアップ電源を用意しておく必要があり、これにより発電コストが高くなってしまいます。
また、メガソーラーによる発電量が過剰供給になった場合には、電力会社が出力抑制を行わなければなりません。

メガソーラーをはじめとした太陽光発電を安定した電源として活用するためには、技術面の課題を解決する必要があります。

初期費用

メガソーラーを新規に導入する際には、太陽光パネルなどの購入や設置に費用が掛かります。
また、それ以外にも基礎や架台を設置しなければなりません。

メガソーラーには、家庭用太陽光発電システムには必要がない費用も掛かります。
それはメガソーラーを設置する土地の取得費用と造成費用、送電網と接続する費用です。

2014年以降では、このような初期費用に大きな改善は見られませんが、発電効率が高くなってきているため、設置する発電システムのメーカーの選定を慎重に行うことでコストパフォーマンスの向上を見込めます。

管理コスト

太陽光発電システムは、設置後にも管理と運営を行っていくために継続的にコストが必要になります。
これは家庭用の小規模なものであってもメガソーラーのような大規模なものであっても変わらず、その金額は太陽光発電システムの規模と比例して高額になっていきます。

また、発電した電力を変換するパワーコンディショナの寿命は20年程度であるため、その都度交換しなければなりません。

この管理コストの課題への現状での最適な対応策としては、耐久性が高く長寿命の設備の導入に加えて、アフターサービスに力を入れている業者を選ぶことです。

まとめ

ここまで、メガソーラーについて解説してきました。

メガソーラーの仕組みは家庭用のような小規模な太陽光発電システムと仕組みは全く同じですが、その規模に大きな差があり、そのために独特のメリットやデメリット、今後の課題などがあることがお分かりいただけたと思います。

メガソーラーは非常に広大な土地を必要とする発電設備ですが、今後さまざまな課題がクリアされることによりさらに安定的に発電を行うことができるようになり、クリーンなエネルギーを多くの人に届けることができるようになります。

また、他の再生可能エネルギー発電システムと比較してもシステムにトラブルが起こりにくいため、今後は途上国での導入も期待されます。

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