みなさんは日々一生懸命働いている中で、自分の給料が仕事内容に見合っていないと感じることはありませんか?
誰でも給料はたくさんもらいたいと思いますよね。それでも私たちは資本主義という「自由競争」を原則とした社会で生きています。私たちの多くは、働くことについて給料の高さは仕事の大変さによって変わるのが当たり前という認識を持っているのではないでしょうか。
しかし、実際に自分が働いてみると大変な仕事の割にもらっている給料が低すぎると感じるケースがあります。実際の社会では「仕事の大変さ」と「労働から得られる収入」に大きなギャップがあり、それが社会問題となっているケースが存在しています。
ここでは、これらのギャップがみなさんの生活や世界でどのような問題となっているかを解説していきます。
「サービス」は無料なのか?
みなさんは働いている時に、お客様から過剰なサービス要求を受けたことがありませんか?
高品質な接客サービスは、お客様にとって付加価値が高い商品です。同じ商品だとしても、やさしく対応してくれるスタッフから購入した方が心地よいですし、次回も同じお店で買いたいと思うものです。
しかし、お客様にとっては価格も非常に重要な選択要素です。安さを実現するためには人件費の削減は避けて通れない課題です。業務の効率化を進めると一人のスタッフがより広範囲な業務を受け持つことにつながり、時間や心に余裕がない労働環境で働かざるを得ない状況になっています。
そんな中、スタッフがお客様から過剰なサービスを要求されるとどうなるでしょうか。スタッフは通常業務で手一杯状態ですが、新たなサービス要求で時間的、精神的に大きな負担がかかってしまいます。
ショップがお客様に接客サービスを提供することは、必ずコストが発生しています。サービスを提供するには相応のスタッフを担当させますし、ショップは商品代金に上乗せするなどの形で費用をいただかなければ、どこかで矛盾が発生します。
スタッフはこれらの負担に対して見合う給料をもらっていれば、まだ一面では救われます。しかし、実際には最低賃金とほとんど変わらない給料で働いていることも多く、仕事が大変な割に生活が苦しいという不公平さを生んでいます。
結果として「安さ」を売りにするショップで「高品質な接客サービス」を提供することは、スタッフに負担をかけるという「不公平さ」によって支えられているのが実情です。
コーヒー豆の過酷な労働環境
働く人への「不公平さ」は、私たちが愛飲しているコーヒーの世界でも存在しています。
世界貿易においてコーヒーは石油に次ぐ巨大な貿易産品ですが、生産農家が得る収入があまりに少なく、生産農家は生きていくことも困難な状況に置かれています。
ドキュメンタリー映画『美味しいコーヒーの真実』ではコーヒー豆の取引価格低下にあえぐコーヒー農家の実情が訴えられています。この映画では「1杯330円のコーヒーから生産者が手にする金額は3~9円」と紹介され、販売価格のわずか1~3%しか生産者に還元されていない事実を明かしています。
これらの生産現場では女性労働者が8時間働いて50~60円の収入しか得られず、コーヒー農家は生活のために、カート(Kart)という多くの国で非合法とされる植物をつくらざるを得ない状況を生み出しています。
現在のコーヒー豆取引には6つの中間業者が入ることや、いくつかの大手企業の影響下に置かれることで、需要が増えているにもかかわらず安値が続いている状況となっています。
2016年には「ネスレ社」と「ヤコブ・ダウエグバート社」は、自社のサプライチェーンにおいて現代奴隷とも呼べるような労働環境が存在する可能性を否定できないと認め、世界的に大きな問題となっています。
SDGsが目指す「生産者」と「消費者」の関係
SDGsは世界が持続可能な開発を続けていけるため、労働環境における不公平さを改善する目標を掲げています。
1. 貧困をなくそう
2. 飢餓をゼロに
10. 人や国の不平等をなくそう
12. つくる責任つかう責任
16. 平和と公正を全ての人に
これらの考え方を実現するための方法として現在取り組まれているのが「フェアトレード」です。「フェアトレード」とは発展途上国から原料や製品を購入する際に、「生産者」と「消費者」の双方にって適正な価格となるように、公平な取引を継続的に行う取り組みです。
コーヒー豆におけるフェアトレードでは、「生産者」と「消費者」との中間業者を減らすことでコーヒー豆の適正な取引価格を実現し、「生産者」の自立的な生活を実現しようと試みています。
フェアトレード商品には「国際フェアトレード認証ラベル」が表示されており、私たちが積極的にフェアトレード商品を購入することで、「生産者」と「消費者」をつないだ持続可能な社会の実現を目指しているのです。
身近に買える「フェアトレード」商品
「フェアトレード」商品は世界中で拡大していて、その中でもコーヒー豆は大きな比率を占めています。
みなさんがフェアトレード認証ラベルのコーヒーを購入することで、生産地域の生活向上や学校、病院の建設に費用を充てられます。
ここでは通販で購入できるフェアトレード・コーヒーを紹介します。
マウントハーゲン
ドイツ、ブレーメンのオーガニック・コーヒーブランド。
手間をかけることで得られる完璧なバランス、素晴らしい香りを持つ円熟した味わいのコーヒーです。
マウントハーゲン オーガニック フェアトレード カフェインレスインスタントコーヒー100g インスタント 新品価格 |
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マウント ハーゲン オーガニック フェアトレード カフェインレス ロースト&グラウンド コーヒー 250g 新品価格 |
マウント ハーゲン オーガニック フェアトレード ローストコーヒービーンズ 250g 新品価格 |
小川珈琲
昭和27年(1952)から珈琲づくりをはじめた“京都の珈琲職人”。
エチオピアモカのフルーティーな香りを活かした、香り高く爽やかな甘みのあるコーヒーです。
小川珈琲店 有機珈琲フェアトレードモカブレンド 粉 170g 新品価格 |
小川珈琲店 有機珈琲フェアトレードモカブレンド 豆 170g 新品価格 |
その他のフェアトレードコーヒーについて
Amazonで調べるとそのほかにもフェアトレードコーヒーがあることがわかります。
コーヒーを購入する際は、ぜひフェアトレードかどうかというのを考えてみてください。