毎日使うものだから、飾っても楽しい映えアイテムを/アコラップ

ちまたで話題のSDGs。環境に配慮したものを買おうと思いつつも、「デザインが可愛くない」「一般的なものより使いごこちが良くない」ということがあると、環境に良くないと思いつつも使い慣れた市販品を手に取ってしまうもの。

ですが、今回ご紹介する「アコラップ」はサステナブル女子や毎日のお料理が大好きなお母さんたちも注目する、おしゃれで優秀なキッチンアイテムなのです。

アコラップとは何か

アコラップとは、ミツバチの巣から採取した“みつろう“とよばれるオイルをオーガニックコットンに染み込ませて作った日本製の食品保存用エコラップです。プラスチック削減のために開発された蜜蝋ラップは、ホホバオイル、天然樹脂、オーガニックコットン、密蝋を主な材料としています。蜜蝋はミツバチが巣を作るために分泌した蝋で、これを取り出して蝋燭にしたものがコットンの表面に塗られています。

市販のラップは通常プラスチックゴミとして廃棄しますが、誤って可燃ごみとして廃棄した場合に有害なガスが発生します。また、道端にプラスチックのゴミを廃棄した場合、海や川を汚染し、動物の体や人体に入りこむことで悪影響を与えることもあります。

アコラップは、開発者がオーストラリアでエコラップに出会って「日本でもたくさんの人に使って欲しい」と考えたところから、草木染めの技術を用いて日本人になじみやすい色合いや製法で開発されました。機能上の優れた点だけではなく、このアイテムは何といっても可愛らしいデザインと、手作りならではの遊び心ある地模様や濃淡の美しさが魅力的です。奄美大島の大島紬で知られる金井工芸の職人さんが藍や泥、茜などの草木や天然素材を使って丁寧に染め上げています。天然素材ならではの優しい色合いも机やマグカップと相性ぴったりで、仕事時間やのんびりタイムを癒してくれます。

アコラップの特徴

アコラップの主な特徴として、次のような点が挙げられます。

  1. 洗って何度でも使える
    洗えば約半年間から1年間は使用できるこのラップ。ゴミを捨てるために分別したり捨てるストレスが減ることも、ありがたいですね。
  2. ぴったり密着する
    人のぬくもりで柔らかく変形し、ピタッとはりついて水分もしっかり弾いてくれます。使用回数によってアコラップの状態は変化し、使っていくうちに柔らかくなっていきます。
  3. 抗菌性・保存性・通気性に優れている
    ラップというと密閉状態にするものというイメージが強いですが、食品を包むことで鮮度の持ちが良くなるという優れものです。お弁当の痛みやすい夏場にも、おにぎりやサンドウィッチを包むのに最適です。
  4. 最後は土に還る
    使用期間の過ぎたものは小さく切って、土地の中に埋めて自然に返しましょう。

アコラップを賢く使おう

  1. 野菜や果物の断面
    温度で柔らかさが変わるので、果物の断面にぴったりつけるように巻きつけます。冷蔵庫に入れるとその形に固まるのでちょうど良くなります。
  2. おにぎりやサンドウィッチ
    おにぎりなどを包む時には、熱々の状態ではなくさました状態で包みます。食べるときにひろげて蜜蝋ラップごと食べられるので、手も汚れません。持ち帰る時にも、畳んで小さくなるので便利です。
  3. 葉野菜は特におすすめ
    アコラップが特にその効果を発揮するのが葉野菜の保存。葉野菜は立てて冷蔵庫に入れる方が日持ちすると言われていますが、アコラップに包んで入れれば、しっかり野菜を立てたままの収納が可能です。

アコラップの楽しい使い方

アコラップはカラフルで形も作りやすいので、バケットやビンに入れて“みせる収納“として空間の演出にも使えます。他にもお箸を包んだり、はちみつのビンを開けるのに使ったり(滑りどめ効果もあるので簡単に開けられる裏技です)、折り紙のように折ることでお皿がわりにお菓子入れに使ったりと、1枚携帯しておくだけでママ会やアウトドアにも重宝します。また、アコラップ愛用者の中には、食品用だけでなく手を包んで蜜蝋ラップで保湿を行うなど、美容アイテムとしても使っている方もいます。

アコラップのお手入れと使用上の注意

アコラップの基本的なお手入れ方法は水洗い。お水に触れると少し硬くなります。洗剤はなるべく植物由来の優しい洗剤を少量使い、かるくこする程度での洗浄が推奨されています。お水でしっかり流したら、直射日光の当たらないところでしっかり干して、丸めてたてておいたり引き出しに畳んでしまったりします。また、熱いもの(蜜蝋は60度で溶けてしまう)、酸の強いもの(レモンなど)、肉や魚などあぶらっぽいもの、匂いが強いものを避けるようにすると長く良い状態で使用することができます。

日本ではSDGs12が「つくる責任・つかう責任」という項目であることを知っていると回答した人は36%、内容を知らないと回答した人は46%と、海外に比べて問題意識が低いことを指摘されています。また、実際に行っている取り組みとして「食品ロスを出さないように気をつけている」「買い物の時エコバックを持っていく」がそれぞれ23%、22%なのに対して、「ファストアイテムではなく、長く使える商品を購入するようにしている」という項目は15%に満たない(調査期間2020年9月1日―10月1日 AMPアンケート調査結果より)という結果が出ています。

化学物質が溶け出すことなどの懸念から、欧米では元々あまり使われていないラップ。地球に優しいだけでなく、家族の健康のためにも何で作られていてどんな効果があるのかを意識したものの選び方が、一人一人に問われる時代になりました。
持続可能はSDGs目標達成に近づくには、環境に優しい循環型の経済システムを構築することが必要です。できるだけゴミは出さない、いったん買ったものは長く使う、天然素材で作られたものを使うといった小さな取り組みからこどもたちに残せる資源と未来を一緒に増やしていきませんか。

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