ゴールドクラフトが作る安全・安心な木の食器

木製の食器は、古くから日本で特に漆器などの形で使用されてきました。
近年でも食卓を温かく彩る木の食器ですが、そのほとんどは木材を削って形成したものです。
しかし、画期的な方法で木の食器を開発した会社があります。

それが、GOLD CRAFTです。
GOLD CRAFTの木製食器は、他の木製食器のように木材を削ることなくプレスして形成するという技法で製造されます。

ここでは、木製の食器で自然を守るGOLD CRAFTの技術について解説していきます。

GOLD CRAFTとは

(引用元:GOLDCRAFT ゴールドクラフト:木製品・PLAYWOOD(合板)を主に製造・販より)

GOLD CRAFTは、形成合板の製法で食器を作るメーカーとして1963年に香川県高松市で誕生した製作所です。

GOLD CRAFTが誕生した時代は、東京オリンピックの開催を控えており、またお茶の間ではテレビ番組の「3分間クッキング」の放送が始まるなど、食卓においても消費の多様性が成長した時代でした。

現在では当時のように量産品の需要はありませんが、「いつもの食卓に木の器を」という思いは、当時のまま受け継がれています。

木の風合いを活かしながらも水や汚れに強く、耐久性に富んだ器を作るべく改良と試行錯誤を繰り返しながら、独自の技術で木製の食器を作っているのが、このGOLD CRAFTです。

一般的な木製の食器の製造方法

一般的な木の食器の製造方法は、材料となる生木を荒く削って原型を作り、乾燥させた後さらに完成品に近い形まで削り、再度乾燥させた後仕上げの削りを行い、塗装を行います。

一般の方は木材を完全に乾燥させてから削るのではないかと考えてしまいがちですが、完全に乾燥した木材は材質が締まって固くなり、木材を理想的な器の形に削りこむのが非常に困難です。

また、約3cmの板が乾燥するまでには、最低でも一年間の時間を必要とします。

そのため、このように乾燥時間を短縮するために中削りを挟み、もう一度乾燥させ形を整えて製品とする工房が多くなっています。

GOLD CRAFTが使用するプライウッドの特徴とは

GOLD CRAFTの製品に使用するのは、プライウッド(形成合板)という木材です。

プライウッドは、木目を高度に積み重ねた「芯材」と、天然の突板である「表面材」を金型に挟み、1cmあたり数十kgの圧力をかけ圧縮プレスして形成を行います。

このような方法で食器を形成しているため、木を削りだしたりくりぬいたりする作業を行なう他の木製の食器と比較すると、薄く、軽く、丈夫な食器が出来上がります。

また、シート状に桂剥きした材料を積み重ねて使用するため、廃棄する木材の量が極めて少なく、森林資源の有効活用にもつながります。

プライウッドに使用する材質は産地が確かなシナノキ(現在は北海道産)で、接着剤も耐久性や安全性に優れた日本製のものが使われています。

GOLD CRAFTでは、良質な木材の食器づくりにこだわるとともに、森林の伐採が環境に与える影響を考慮して、芯材の選定や表面材の手入れにも気を配っています。

GOLD CRAFTの製品の耐久性

木製の食器は、耐久性が弱い製品も出回っていることは事実です。

しかしGOLD CRAFTの木製の食器は、工場試験場における業務用食器洗浄機3,000回の洗浄試験を行っても製品に変化はなく、耐水性においては全く心配がないことが確認されています。

また、プライウッドには適度な粘りがあることから、うっかり落としてしまっても割れることはごく稀です。

木材の温かい雰囲気と軽さを保ちながら、丈夫で水に強いのがGOLD CRAFTの製品の特長です。

そのため普段使いにも適しており、いつもの食卓で他の磁器製の食器と同じように使うことができます。

GOLD CRAFTグッドデザイン賞受賞

GOLD CRAFTの製品は、2017年にグッドデザイン賞を受賞しています。

審査員の評価は「プライウッドののような木製食器は他にもあるが、厚みや生産性を見直し、軽量化、さらに高い耐水性を持つプレートを、美しくシンプルなデザインによって、同社従来品からリブランディングを実現した。天然木の色の美しさと優しい質感を持ちながら日常遣いができる安心感は、ユーザーにとっての大きな魅力となるのではないか。豊かな生活のために素材にはこだわりたいが、手入れに手間がかかってはユーザーのストレスになる。そのようなわがままを解決してくれる商品だ」と評しています。

GOLD CRAFT の木製食器が持つメリットとデメリット

GOLD CRAFTの木製食器には、5つのメリットと2つのデメリットがあります。

ここでは、そのメリットとデメリットについて解説していきます。

メリット
  1. 食器洗浄機を使用できる
    一般的な木製食器は食器洗浄機を利用することはできませんが、GOLD CRAFTの木製食器は食器洗浄機を利用することができます。
    その理由は、特殊な塗料と耐水接着剤を利用しているためです。
  2. 天然木を使用しているのに劣化が少ない
    木製食器は天然素材なので、基本的に使用頻度によって劣化が進んでいきます。
    しかし、GOLD CRAFTの木製プレートは使用するごとに深い風合が増し、プレートとしての劣化は非常に少なくなっています。
    木目の色味の深まりや油シミなど外見上の変化はありますが、食器として使用する場合には変化はほぼありません。
    長く使用できるため、コストパフォーマンスが非常に優れています。
  3. デザインがシンプルでありながらもおしゃれ
    GOLD CRAFTの木製食器は、装飾がなく天然木の風合いを活かしたデザインです。
    和食や洋食、フレンチなどどのような料理であっても引き立ててくれます。
  4. 国産木材を使用しているので安全安心
    GOLD CRAFTの木製食器は国産の木材を使用しており、製造も香川県高松市で行われているため、安心して使用することができます。
  5. 軽量なので扱いやすく収納しやすい
    GOLD CRAFTの木製食器は、凹凸がないシンプルな1枚のプレートのようなデザインです。
    そのため重ねても高さが出ないので、コンパクトに収納することができます。
    また、軽くて突起がなく落としても壊れにくいので、非常に扱いやすい木製食器となっています。

デメリット

  1. 価格が高い
    GOLD CRAFTの木製食器は、他の木製食器と比較すると価格が高いというデメリットがあります。量販店の商品と比較すると、2倍から3倍の価格がすることもあります。扱いやすく経年劣化にも強いので長い目で見ればコストパフォーマンス的に問題はないのでしょうが、購入時の価格を比較すると高額であるため手を出しづらいという方もいらっしゃるかもしれません。
  2. 木材特有の経年劣化
    GOLD CRAFTの製品は、すべて天然木を使用して作られています。そのため、色や木目など一つとして同じものはなく、それぞれの個性があります。しかし、使用していくうちにほんの少しずつですが、経年劣化により色味が変化していきます。これを「味が出てきた」ととらえる方には問題はありませんが、購入当初の品質を維持したい方にとってはデメリットとなる可能性があります。

まとめ

GOLD CRAFTの木製食器の製法では、ほぼ削りカスを出すことがないため木材の大半の部分を余すところなく使用することができます。

また、耐用年数も他の木製食器と比較すると長く、劣化が激しくなって廃棄するまでにはかなり時間がかかるでしょう。

このような点からGOLD CRAFTの木製食器を利用することで、SDGsの目標12つくる責任つかう責任、目標15陸の豊かさも守ろうの実現に貢献することができます。

廃棄する木材の削りカスを極限まで減らし、耐用年数が長いため長期間にわたって使用することができるGOLD CRAFTの木製食器を使用し、各家庭でもSDGsの目標達成に貢献してみてはいかがでしょうか。

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