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SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」とは?ターゲットや世界の取り組みを徹底解説!

SDGsには、目標10「人や国の不平等をなくそう」があります。

「差別をなくす」「偏見をしない」など、なんとなくは理解できるけれど、具体的にどんな目標なのかが分からないと思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、目標10「人や国の不平等をなくそう」の目標やターゲットについて詳しく解説。さらに、世界の具体的な取り組みや自分たちにできることも合わせてご紹介します。

どうして必要なのか?現状の課題とは?

どうして、「人や国の不平等をなくそう」という目標は必要なのでしょうか。

現在、世界の所得格差は過去最大。2017年には、世界トップである1%の富裕層が、世界全体のおよそ33%の富を所有していると言われています。

国境を超えた格差

1つ目の大きな課題は、国境を超えた格差。2017年には、世界人口の1%が世界全体の富の33%を持っていました。一方で、最も貧しい25%の人が持つ資産の割合は、わずか10%しかありません。

この原因としては、貿易、デジタル化、教育の遅れなどが挙げられます。経済的に成長するために貿易をするにしても、輸送コスト、港や空港の整備など膨大な費用がかかることが予想できるのではないでしょうか。

そのため、開発途上国や後発開発途上国が経済的に成長できるような支援が必要です。

国内での所得格差

格差は、国同士だけではありません。それぞれの国の中での所得格差も問題になっています。

日本も富裕層と貧困層の格差がある国の一つ。非正規雇用の増加や地方の過疎化などによって、格差が広がっています。

地方創生や社会保障制度の拡充など、国としての対策が重要です。

参照|内閣府|人口・経済・地域社会をめぐる現状と課題

難民問題

3つ目は、難民の問題。

2020年の世界人口に占める難民の割合は、2010年と比べて倍増。「10万人につき、311人が難民」と言われています。さらに、2020年には、世界中の移住経路で4,186人が死亡または行方不明になっているそうです。

逃げ出さないといけない地域があることも問題ですが、苦しい生活をしいられている難民の命を守ることも必要不可欠です。

参照|国連広報センター|SDGs報告2021

「人や国の不平等をなくそう」はどのような目標なのか?

「人や国の不平等をなくそう」とは、どのような目標なのでしょうか。

ここでは、目標とターゲットについて詳しく解説。ちなみにターゲットとは、目標を具体化したものです。

目標

ここで目指すことは、世界中から不平等をなくすこと。国の格差や、国の中にある所得の差をなくしていくことが求められています。

年齢、性別、障がい、人種、民族、生まれ、宗教などにかかわらず、すべての人が能力を高め、社会的、経済的、政治的に取り残されないような社会が必要。

差別やいじめもこれに含まれます。一人一人が相手に対して思いやりの心をもつことも大切です。

ターゲット

では、具体的な内容を知るためにターゲットについてもみていきましょう。「10-1」のような数字の項目は、具体的な達成目標を示しています。また「10-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を表しています。

10-1
2030年までに、各国のなかで所得の低いほうから40%の人びとの所得の増え方が、国全体の平均を上回るようにして、そのペースを保つ。

10-2
2030年までに、年齢、性別、障がい、人種、民族、生まれ、宗教、経済状態などにかかわらず、すべての人が、能力を高め、社会的、経済的、政治的に取り残されないようにすすめる。

10-3
差別的な法律、政策やならわしをなくし、適切な法律や政策、行動をすすめることなどによって、人びとが平等な機会をもてるようにし、人びとが得る結果(たとえば所得など)についての格差を減らす。

10-4
財政、賃金、社会保障などに関する政策をとることによって、だんだんと、より大きな平等を達成していく。

10-5
世界の金融市場と金融機関に対するルールと、ルールが守られているか監視するシステムをより良いものにして、ルールが、よりしっかりと実行されるようにする。

10-6
世界経済や金融制度について何か決めるときに、開発途上国の参加や発言を増やすことによって、より効果的で、信頼できる、だれもが納得することのできる制度を作る。

10-7
計画にもとづいてよく管理された移住に関する政策を実施するなどして、混乱がなく安全で、手続きにしたがい責任ある形の移住や人びとの移動をすすめる。

10-a
開発途上国、特にもっとも開発が遅れている国ぐにに対して、世界貿易機関(WTO)協定にしたがって、貿易において、特別な、先進国と異なる扱いをする。

10-b
もっとも開発が遅れている国や、アフリカ諸国、開発途上の小さい島国、内陸の開発途上国などの、もっとも資金を必要とする国ぐにへ、それらの国の計画にそって、政府開発援助や直接投資などの資金が流れるようにする。

10-c
2030年までに、移住労働者が、自分の国にお金を送る時にかかる費用が「送る金額の3%」より低くなるようにし、「送る金額の5%」を超えるような費用がかかる送金方法をなくす。

引用|日本ユニセフ協会|10.人や国の不平等をなくそう|

押さえておきたいポイント

それでは、目標10「人や国の不平等をなくそう」の中で押さえておきたいポイントをまとめておきましょう。

  1. 各国の中での所得格差を小さくする。
  2. すべての人が能力を高め、社会から取り残されないようにする。
  3. 差別的な政策やならわしをなくし、財政や賃金、社会保障などの政策を充実させる。
  4. 開発途上国の発言を生かして、世界の金融制度をよりよいものにする。
  5. 移民や難民を守る体制を整える。

世界の取り組みとは?

目標10「人や国の不平等をなくそう」の達成に向けて、どのような取り組みがあるのでしょうか?それでは、世界の取り組みを詳しくみていきましょう。

開発途上国や後発開発途上国の貿易をサポート

先進国は、開発途上国や後発開発途上国に対して、貿易の優遇をしています。

例えば、無税。関税をなくし、貿易がしやすくなるようにサポートを続けています。無税のおかげで、後発開発途上国や開発地域の輸出シェアは、2004年から10年間は増加傾向でした。

けれども、マイナスの成長率を経験している国もあるのも事実。今後もサポートの質を上げる必要があります。

小さな島をサポートする「SIDS(小島嶼開発途上国)」

経済活動から取り残されてしまうのが、小さな島々。狭い土地や限られた資源しかないため、市場から取り残されてしまいます。国連は、小さな島で構成されている開発途上国を守るために、「SIDS(小島嶼開発途上国)」を設立。

さらに地球温暖化の影響を受けやすい場所でもあるのが、小さな島々。サモアなどは海面上昇の影響で水没が懸念されています。

SIDSでは、環境を守りながら、持続可能な経済成長や教育の質の向上ができるように会議を続けています。

参照|国連広報センター|人や国の不平等をなくそう

難民を助ける「UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)」

UNHCRとは、最前線で難民を援助する団体。

シリア・アフガニスタン・南スーダンなど世界中で故郷をなくした人達のために難民支援をしています。難民の生活を守ることを目指し、生活必需品の配布、難民キャンプなど避難場所の提供、教育支援などに尽力しています。

公式ホームページからは寄付することも可能。1ヶ月で3000円集まれば、避難先の子どもたちへ49人分の教科書を届けることができます。現金だけでなく、「Tポイント」「ジーユーマイル」などのポイントでも気軽に参加できるような仕組みが整っています。

参照|国連UNHCR協会|ご寄付でできること

自分たちにできること

それでは、自分たちにできることはどんなことなのでしょうか。今回は3つのアクションをご紹介します。

異文化を理解する

まずは、異文化を理解しましょう。

情報が溢れる現代だからこそ、他国の文化や価値観を正しく知ることが大切です。「先入観はないか」「偏見を持っていないか」など丁寧に確認しながら、正しい情報を得ることを心がけましょう。

違いを受けとめる

他の国や他人との違いを受け止めることも重要です。

誰でも好き嫌いはあるもの。けれども、嫌いや苦手を理由に相手を攻撃していいという訳ではありません。

違うのは当たり前。自分との違いがあっても、それを受け止める姿勢が必要です。このような一人ひとりの意識が、「誰一人取り残さない社会」に繋がるのではないでしょうか。

フェアトレード商品を買う

フェアトレード商品を買うことも必要な行動。

フェアトレードとは、公正な取引という意味。公正な取引は、不平等な扱いを受けやすい開発途上国の生産者を守ることができます。

そのため、このようなフェアトレード商品を買うことが、立派な社会貢献となります。

参照|フェアトレードジャパン|

まとめ

今回は、目標10「人や国の不平等をなくそう」について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

この目標の中で、一番解決すべき問題は、所得の格差。国同士だけではなく、一つの国の中での所得格差も深刻です。

技術力や経済が発展することは素晴らしいことですが、「今、取り残された地域や人はいないか?」という視点を常に持つことが必要であることが分かりました。

人や国の不平等をなくすことは非常に難しい問題です。けれども、日々の生活の中で「違いを認め合うこと」「対等に関わる」ということを意識して生活することは、大切にしていきたいですね。

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