今や世界のさまざまな国で愛される車を作り続けるTOYOTAの名前を知らない方は、日本にはまずいないでしょう。

TOYOTAは、自動車業界の中では先駆けてSDGsの目標達成に取り組み続けています。

TOYOTAはなぜ単なる自動車メーカーにとどまらず、SDGsへの取り組みを続けるのでしょうか。

ここでは、TOYOTAがSDGsの目標達成のための取り組みを行う理由とその具体例について解説していきます。

キャッチコピー「幸せを量産する」に込められた想い

引用元:「C+pod」、個人向け含む全てのお客様を対象に販売開始 | TOYOTA | グローバルニュースルーム | TOYOTA自動車株式会社 公式企業サイト (global.toyota)より

現在、TOYOTAは多様性の時代に自分以外の誰かのためにという想いを受け継ぎ、様々な取り組みを実施しています。

1. 幸せに暮らせる社会への取り組み

ただの自動車メーカーではなく、モビリティ・カンパニーへの変革を通じてステークホルダーの顧客とともにより多様な方法で社会へ貢献しています。

この取り組みは、SDGsの目標3すべての人に健康と福祉を、目標9経済と技術革新の基盤を作ろう、目標11住み続けられる街づくりをの三つの目標の達成につながります。

2.働く人への取り組み

「多様な人材」こそが「イノベーションを生み出す原動力」となるという考えから、一人ひとりに最適な働き方や安全で快適な職場づくりを追及しています。

職場で働くすべての人がチャレンジする機会を持ち、周囲のすべての人に認められていると感じる人が増える社会への変革を行っています。

TOYOTAは、社員全員が活躍することができる環境を目指しています。

この取り組みは、SDGsの目標5ジェンダー平等を実現しよう、目標8働きがいも経済成長も、目標10人や国の不平等をなくそうの三つの目標の達成につながります。

3.地球環境への取り組み

二酸化炭素を排出することなく、二酸化炭素を排出しない製品づくりをTOYOTAは目指しています。

「ホームタウン」や「ホームカントリー」と同じ想いで、「ホームプラネット」という人類共通の故郷を守り抜くために、サステナブルでプラクティカル(実用的)な取り組みを進めています。

この取り組みは、SDGsの目標7エネルギーをみんなにそしてクリーンに、目標13気候変動に具体的な対策を、目標15陸の豊かさも守ろうの三つの目標達成につながります。

このような思いと取り組みが、「幸せを量産する」のキャッチコピーに込められています。

TOYOTAが取り組む具体的なSDGsの活動

TOYOTAは「私たちは幸せを量産する」のキャッチコビーのもと、さまざまな問題の解決のために具体的な取り組みを行っています。

ここでは、そのTOYOTAの具体的な取り組みについて解説していきます。

誰一人取り残さないカーボンニュートラルへ・電動車のフルラインナップ

TOYOTAの車は極寒の雪原から灼熱の砂漠まで、あらゆるシーンで使用されています。

TOYOTAの車が展開している国は170の国と地域に及び、その車種は乗用車と商用車合わせて100以上です。

このようなTOYOTAの車を使用する顧客のニーズを、一つだけの選択肢で満たすことはできません。

二酸化炭素を排出しない電動車においても、それぞれの地域のエネルギー事情や時代により、脱炭素への最適解は変わってきます。

実際に脱炭素にむけての取り組みの中で何が最適かは市場によって異なるため、TOYOTAにはBEV、HEV、PHEV、FCEVと電動車をフルラインナップで用意し、各地域のいかなる状況や気候、いかなるニーズにも対応できる多様な選択肢を提供しています。

これにより、地球上のどの地域であっても誰一人取り残さないカーボンニュートラルの実現を目指しています。

TOYOTAの社長はマスタードライバーでもあるため、車の乗り味にもこだわりがあることをご存じの方も多いと思いますが、そのために今までTOYOTAは電動車に消極的であると言われてきました。

しかし、今後は環境にやさしく乗って楽しい電動車の開発にも力を入れていきます。

現在、TOYOTAは他の自動車業界の仲間と一緒に、これまでの技術も活かしつつ電動車の可能性を広げていきます。

未来の生活を先取りする実証実験の街「Woven City」

TOYOTAのキャッチコピーである「幸せの量産」を実現する社会には、何が必要なのでしょうか。

その答えを見つけるために、TOYOTAは未来の生活を先取りする実証実験の街「Woven City」を作っています。

この「Woven City」核となるコンセプトは、「ヒト中心」ということです。

これは、人間の都合で街の開発を進めるということではなく、ヒトの気持ちを大切にするという自動織機を発明した豊田佐吉の時代から、TOYOTAに脈々と受け継がれてきた考えです。

例を挙げると、物流サービスを「ヒト中心」で考えた場合に自動運転技術を使うことによって、移動雑務を減少させることにより「Woven City」の住人がより時間を高付加価値なことに使うことができる生活につながります。

ヒトの生活を中心において街の開発を進めることで、新たな技術開発に挑戦し、実験し続けるための場所が「Woven City」なのです。

このような理由から、「Woven City」はいつまでも未完成の街と位置付けられます。

「Woven City」は、富士山のふもとの静岡県裾野市で、「モビリティの拡張」というビジョンを掲げ、新たなしくみやサービスの実証を行い、ヒト中心の未来を作り続けています。

TOYOTAはこの「Woven City」で実証事件を行い、「未来の当たり前」の発明を続けています。

多様性が織りなすイノベーションを活用「Woven Planet Holdings」

TOYOTAの社員は65%以上が日本以外の国籍を有し、その出身国は40カ国以上に及びます。

また、女性の比率も20%以上です。

TOYOTAのモビリティ・カンパニーへの変革を先導する「Woven Planet Holdings」では、多様性を会社の重要なカルチャーとして大切にしています。

その理由は、多様性こそが新しい技術を創造し、イノベーションを進める推進力になるとTOYOTAは信じているからです。

TOYOTAが目指す「Mobility=自由に動けること」は、働く人の年齢や心身の状態を問わずすべての人々が根源的に希求するものです。

このMobilityの実現のために、多様性と包摂性(ダイバーシティ&インクルージョン)を推進し、すべての人のためのモビリティ、「Mobility for All」をTOYOTAは追及しています。

例えばトヨタの子会社であるウーブン・プラネットは、「愛へのモビリティ、生きるための安全」のビジョンのもと、未来のモビリティの在り方を変えようとしています。

ウーブン・プラネットは世界で最もスマートな、人に寄り添うモビリティを今後あらゆる形で実現していくことを目的としています。

あらゆる技術の安全性を確保し信頼性を築くという目的を、TOYOTAとともに実現していくことを目指しています。

まとめ

ここまで、TOYOTAの「幸せを量産する」のキャッチコピーに込められた思いや、その思いを実現するために行われている取り組みについて解説してきました。

この取り組みは、SDGsのさまざまな目標達成に役立つことがお分かりいただけたと思います。

TOYOTAと言えば自動車メーカーというのはもう昔の発想で、現在では地球環境や人々の幸せな暮らしを守り、改善していく技術を創造していく企業でとなっているのです。

TOYOTAが目指す目標は単に良い自動車を作ることだけではなく、ヒトの幸せのための技術の創造で、それには終わりがありません。

今後は、さらにTOYOTAが開発し続けるヒトのための技術が発展していくことが期待されるでしょう。

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